PowerPointのファイルサイズが重い時の軽量化方法【Microsoft公式情報をもとに解説】
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PowerPointのファイルが重くなると、メールに添付できなかったり、共有や表示に時間がかかったりすることがあります。ここでは、何が原因でファイルが重くなるのかを整理したうえで、Microsoft公式のサポート情報をもとに具体的な軽量化の手順を紹介します。
まず確認したいPowerPointが重くなる原因
PowerPointのファイルサイズは、主に次のような要素によって大きくなります。
- 解像度の高い画像を多数使っている
- 動画や音声を埋め込んでいる
- 特殊なフォントをファイルに埋め込んでいる
- 使っていないスライドマスターやレイアウトが残っている
- 画像編集の履歴(元データ)が保持されている
どの要素が主な原因になっているかによって、優先して見直すべき箇所が変わります。
画像を圧縮する
PowerPointには画像を圧縮する標準機能があります。画像を選択した状態で「図の形式」タブから「図の圧縮」を開くと、解像度やトリミングした部分の扱いを指定できます。
画像の解像度を下げる
「図の圧縮」の画面では、解像度を既定の設定に変更できます。また、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」内の「イメージのサイズと画質」では、既定の解像度を150ppi以下に設定することもできます。メールで送る程度の用途であれば、印刷用の高解像度は不要なことが多く、解像度を下げることでファイルサイズを削減できます。
トリミングした領域を削除する
画像をトリミングしても、PowerPointは初期状態でトリミングした部分のデータを保持しています。「図の圧縮」の際に「トリミングされた領域を削除する」を選択すると、見えていない部分のデータも削除され、ファイルサイズが小さくなります。ただし、この操作を行うとトリミング前の状態には戻せなくなるため、元のファイルは別名で保存しておくと安心です。
動画・音声を圧縮する
スライドに動画や音声を埋め込んでいる場合、「ファイル」タブの「情報」から「メディアの圧縮」を選択すると、Full HD(1080p)・HD(720p)・標準(480p)のいずれかを選んで圧縮できます。画面で映す程度であれば、標準画質でも見た目の差は小さいことが多いです。
埋め込みフォントを確認する
特殊なフォントを使っている場合、そのフォントをファイルに埋め込むことで他の環境でも同じ見た目を保てますが、埋め込むフォントが多いほどファイルは重くなります。「ファイル」の「オプション」にある保存設定で「ファイルにフォントを埋め込む」を有効にしている場合は、「プレゼンテーションで使用されている文字だけを埋め込む」を選ぶと、フォント全体を埋め込むより軽くなります。特殊なフォントを使っていない場合は、この項目自体を無効にしても問題ありません。
不要なスライド・マスターを整理する
「表示」タブの「スライドマスター」を開くと、実際には使っていないレイアウトが残っていることがあります。使っているレイアウトだけを残すことで、ファイル内の不要な情報を減らせます。
Mac版とWindows版でできることの違い
ここまで紹介した機能のうち、動画・音声を圧縮する「メディアの圧縮」はPowerPoint for Windowsにのみ用意されている機能で、PowerPoint for Macやブラウザ版のPowerPointでは利用できません。Macを使っていて動画・音声が原因でファイルが重い場合は、動画編集ソフト等で事前に圧縮してから挿入する方法を検討する必要があります。一方、画像の圧縮やフォント埋め込みの設定は、Windows・Macのどちらでも基本的に利用できます。
それでもファイルが大きい場合
ここまでの方法を試してもファイルサイズが十分に小さくならない場合は、ファイル形式を確認してみてください。PowerPointの標準形式(.pptx)は、内部的に圧縮されたXML形式で保存されており、古い形式(.ppt)よりも一般的にファイルサイズが小さくなります。古い形式のまま使っている場合は、.pptx形式で保存し直すだけでもサイズが変わることがあります。
やってはいけない軽量化
画像のトリミング部分の削除や編集データの破棄は、一度行うと元の状態に戻せません。圧縮する前に、念のため元のファイルを別名で保存しておくことをおすすめします。また、画像の解像度を必要以上に下げすぎると、印刷時や大画面での投影時に画質が粗くなることがあるため、用途に合わせて解像度を選ぶことが大切です。
メール添付の容量目安
軽量化の目標値を決める際の参考として、主要メールサービスの添付ファイルサイズの上限を確認しておくと便利です。個人のGmailアカウントは送信25MBが上限で、これを超えるとGoogleドライブへの自動アップロードとリンク共有に切り替わります。Outlookは、Exchangeアカウント(会社のビジネスメール)では既定の上限が10MB、Outlook.comでは25MBが目安です。社内のメールシステムによってはさらに小さい上限が設定されている場合もあるため、頻繁に添付するファイルは、余裕を持って10MB以下を目標に軽量化しておくと安心です。
ファイルサイズを確認する方法
軽量化の効果を確認するには、作業前後でファイルサイズを比較するのが確実です。Windowsではエクスプローラーでファイルを右クリックして「プロパティ」を、Macでは「Finder」でファイルを選択して「情報を見る」(command + I)を開くと、現在のファイルサイズが表示されます。圧縮作業をする前に一度サイズを確認しておき、各手順を試すたびにどれだけ効果があったかを比較すると、自分のファイルではどの原因が効いているのかが分かりやすくなります。
画像を減らさずにできる工夫
- スクリーンショットを多用する代わりに、可能な範囲でSmartArtや図形・表を使って作図すると、画像データそのものを減らせます
- 同じ画像を複数のスライドに重複して貼り付けている場合は、1枚にまとめて参照する形に整理できないか見直す
- 装飾目的の高解像度画像は、実際に表示されるサイズに合わせてあらかじめ小さくトリミング・リサイズしてから挿入する
クラウド共有ならファイルサイズを気にしなくてよい?
OneDriveやSharePoint、Google スライドなどクラウド経由で共有する場合、メールの容量制限は関係なくなりますが、ファイルサイズが大きいままだと、閲覧者側の読み込みや表示に時間がかかったり、モバイル回線での通信量が増えたりする点は変わりません。共有方法に関わらず、必要以上に重いファイルにしないという考え方自体は有効です。
共有目的なら「編集不可のPDF」も選択肢
相手に編集してもらう必要がなく、内容を確認してもらうだけが目的の場合は、PowerPointのまま送るのではなく、PDF形式でエクスポートして共有する方法もあります。PDF化すると、埋め込みフォントやスライドマスターの余分なデータが整理された状態で出力されるため、結果的に元のpptxファイルより軽くなることが多く、閲覧側の環境(PowerPointを持っていない場合など)を気にせず開いてもらえるというメリットもあります。ただし、相手が内容を編集・再利用する必要がある場合には向かないため、用途に応じて使い分けてください。
軽量化の作業前に確認しておきたいチェックリスト
- 元のファイルを別名で保存し、圧縮前の状態を残してあるか
- 現在のファイルサイズを確認し、目標とするサイズ(例:メール添付なら10MB以下)を決めているか
- スライドの中で特に容量が大きい画像・動画がどれか、見当をつけているか
- 印刷や大画面投影など、画質を落とせない用途が含まれていないか
よくある質問
Q. 画像を圧縮すると画質はどのくらい落ちますか。
A. 圧縮率によりますが、画面共有やプロジェクター投影程度の用途であれば、既定の圧縮設定でも見た目の違いはほとんど気になりません。印刷物や大画面での使用を想定する場合は、解像度を下げすぎないよう注意してください。
Q. Googleスライドでも同じように軽量化できますか。
A. Googleスライドはクラウド上で編集するため、PowerPointのようなローカルファイルの重さという概念自体が少し異なります。ただし、挿入する画像・動画の解像度を必要以上に高くしないという基本的な考え方は共通しています。
Q. 軽量化の作業はどの順番で試すのがよいですか。
A. まずファイルサイズを確認したうえで、多くの場合ファイルを重くしている一番の原因である画像の圧縮から試し、それでも十分でなければ動画・音声の圧縮、フォント埋め込みの見直し、スライドマスターの整理と進めるのが効率的だと考えています。
まとめ
PowerPointのファイルサイズは、画像の圧縮、動画・音声の圧縮、フォント埋め込みの見直し、不要なスライドマスターの削除を組み合わせることで軽くできます。効果はファイル内の画像・動画の量によって異なるため、まずは自分のファイルで何が原因になっているかを確認したうえで、優先順位をつけて試してみてください。
参考情報・参考文献
- Microsoft サポート「Reduce the file size of your PowerPoint presentations」(https://support.microsoft.com/en-us/powerpoint/reduce-the-file-size-of-your-powerpoint-presentations)
- Microsoft サポート「Compress your media files」(https://support.microsoft.com/en-us/powerpoint/compress-your-media-files)


